第二種衛生管理者の試験範囲と出題形式|独学の進め方
第二種衛生管理者は、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が実施する免許試験です。第一種と同じ日程・同じ時間帯で行われますが、試験科目の構成がはっきり違います。この記事では、公式ページに掲載されている試験科目・出題形式・合格基準を確認したうえで、独学で進めるときの順番を整理します。
試験範囲
試験科目は次の3つです。
- 労働衛生(有害業務に係るものを除く)
- 関係法令(有害業務に係るものを除く)
- 労働生理
3科目とも「有害業務に係るものを除く」と明記されている、あるいは有害業務の区分を持たない科目です。第一種では労働衛生と関係法令がそれぞれ「有害業務に係るもの」と「それ以外」に割れて5範囲になりますが、第二種にはその割れ方がありません。有機溶剤、特定化学物質、粉じん、電離放射線といった有害業務固有の規制は、第二種の出題範囲に含まれていません。
学習の対象は、事業場の衛生管理体制、健康診断、衛生委員会、作業環境と作業管理、労働衛生教育、救急処置、そして人体の仕組みです。有害業務を扱わない業種の事業場で衛生管理者を選任する場面が、この免許の想定する範囲になります。
受験資格は第一種と共通の区分で定められています。公式ページには、大学(短期大学を含む)または高等専門学校を卒業した者でその後1年以上労働衛生の実務に従事した経験を有するもの、高等学校または中等教育学校を卒業した者でその後3年以上の実務経験を有するもの、10年以上労働衛生の実務に従事した経験を有するものなど、複数の区分が掲載されています。学歴だけでも実務経験だけでも要件を満たさない点に注意してください。
出題形式
科目ごとの出題数・配点は次のとおりです。
| 試験科目 | 出題数 | 配点 |
|---|---|---|
| 労働衛生(有害業務に係るものを除く) | 10問 | 100点 |
| 関係法令(有害業務に係るものを除く) | 10問 | 100点 |
| 労働生理 | 10問 | 100点 |
合計30問・300点です。3科目が同じ問題数、同じ配点で並んでいるので、どれか1科目を捨てるという作戦が成立しません。試験時間は13時30分から16時30分までの3時間、科目免除者は13時30分から15時45分までの2時間15分と公表されています。科目免除は、船員法による衛生管理者適任証書の交付を受けた者でその後1年以上労働衛生の実務に従事した経験を有するものについて、労働生理が免除されると記載されています。
合格基準は「各科目(範囲が分かれているものについては範囲ごと)の得点が40%以上で、かつ、その合計が60%以上であること」です。第二種は範囲が分かれていないので、足切りの単位はそのまま3科目です。1科目10問なので、4問以上の正解が各科目に必要になり、合計では18問以上が目安になります。1科目で3問しか取れなければ、残り2科目が満点でも合格になりません。
受験手数料は8,800円です(令和5年6月1日現在の掲載。消費税法により非課税と記載されています)。試験日程は全国の安全衛生技術センターごとに公表されており、実施回数はセンターによって異なります。申込みの前に、受験するセンターの日程ページを直接確認してください。
独学の順番
3科目が等配点なので、時間配分も等分に近づけるのが基本です。そのうえで、取りかかる順番には効率の差があります。
- 労働生理から始めます。呼吸、循環、消化、神経、感覚器、代謝、体温調節といった人体の仕組みが対象で、法令の知識を前提にしません。単独で完結しているため、最初に手を付けても止まらず、100点分の得点源を早く確保できます。
- 次に関係法令(有害業務に係るものを除く)に進みます。総括安全衛生管理者や衛生管理者の選任、産業医、衛生委員会、健康診断、労働時間や年次有給休暇に関する規定などが中心です。条文は数値の条件で問われるので、人数・規模・頻度・期間をセットで押さえます。
- 労働衛生(有害業務に係るものを除く)に移ります。作業環境と作業管理、健康の保持増進、労働衛生教育、救急処置、食中毒などが対象です。2で学んだ法令と対応する項目が多いため、法令を先に通しておくと理解が早くなります。
- 3科目が一巡したら、30問を通しで解いて科目別の正答数を出します。各科目4問以上、合計18問以上に届いているかを毎回確認し、届かない科目だけを重点的に回します。
- 直前期は、間違えた問題の周辺を潰します。同じ論点で表現を変えた出題に対応できるよう、選択肢のどこが誤りだったかを言葉で説明できる状態にしておきます。
よくあるつまずき
得意な科目ばかり演習している。 3科目とも同じ配点で、それぞれに40%の足切りがあります。合計点が伸びていても、苦手な1科目を放置していると、その科目の足切りに掛かります。
第一種の教材で学習している。 第一種の教材には有害業務に係る範囲が含まれます。第二種では出題されない部分なので、そのまま使うと学習量が余計に膨らみます。範囲が合った教材を選ぶだけで負担が変わります。
数値の条件を曖昧に覚えている。 衛生管理者の選任人数、健康診断の実施頻度、衛生委員会の開催頻度など、数値そのものが正誤の分かれ目です。「およそ」で覚えていると選びきれません。
労働生理を後回しにする。 暗記量が多い科目に見えて、実際は独立していて仕上がりが早い科目です。後回しにすると、時間が足りなくなったときにそのまま足切りの対象になります。
この資格の問題集
現場道場では、第二種衛生管理者の問題集を271問収録して公開しています。本番と同じ出題形式で、解いたあとに範囲別の到達度が出るので、3科目のうちどこが40%を割りそうかをその場で確認できます。
問題文はすべて当サイトのオリジナルです。買い切りで、月額の課金はありません。内容を改訂しても追加料金はかかりません。第1回は登録不要でずっと無料で解けるので、出題形式が合うかを試してから判断してください。価格は1,980円(税込/税抜1,800円)です。
詳細は第二種衛生管理者の問題集をご覧ください。
出典
- 公益財団法人 安全衛生技術試験協会「第一種・第二種衛生管理者の紹介」 https://www.exam.or.jp/introduction/h_shokai502/ (2026-09-09 確認)
- 公益財団法人 安全衛生技術試験協会「免許試験の受験手数料」 https://www.exam.or.jp/h_tesuryo/ (2026-09-09 確認)
- 公益財団法人 安全衛生技術試験協会「第一種・第二種衛生管理者の日程」 https://www.exam.or.jp/schedule/h_nittei502/ (2026-09-09 確認)